2010/8/14

ケンカで出会う自分とは違う「わたし」

本当に大切なことってなんだろう。
本当に大切なことってなんだろう。

ケンカが起きると、その傍らにはケンカを止めることをグッとこらえる保育者の姿が見られます。竹の子幼稚園では、体に危害が加わる場合を除いて、保育者がケンカを止めることはありません。裁判官のようになって裁定をしたり、他のことに気持ちを向けさせる必要はないと考えているからです。
ケンカは自己主張という形での「わたし」と「わたし」のぶつかり合い。“個性の芽生え”といわれるこの時期に、どれだけ自己主張を許されるかが、子どもたちの育ちを左右します。ケンカは、心を強く優しく育てていくために大切な体験。 ケンカを通して、子どもたちは自分とは違う「わたし」に気づいていくのです。
しばらくすると、保育者はケンカしている園児たちに話しかけます。しかしそれは、決してケンカを止めたり、泣き止ませるためではありません。むしろ、子どもたちは思い切り泣くことで、自分とは違う「わたし」の存在を強く意識します。保育者が園児それぞれの気持ちを受け止め、代弁することで、園児たちは保育者に心から理解され、優しく思いやられる心地よさを知っていきます。

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