2016/6/21
どこでもここでも遊べ! 遊べ!
心も体も、動かし楽しむ
大人にとって雨が降ったり風が吹いたりすると「天気が悪いなぁ」と何だかゆううつな気分になることが多いですね。でも、幼稚園の子どもたちはそうではありません。雨がシトシト降っていようと風がビュンビュン吹いていようと、それはそれでうれしそうに受け入れています。
雨も楽しむ、泥も楽しむ
とある雨降りの日、三人の子どもがテラスにいました。自分のコップを持ってきて雨粒を受けようとしていたのですが、ぬれてしまうだけで簡単には受け止められません。だんだん足元や腕もぬれ始めましたが、少し離れたところで見ている私の姿を見つけてニコッと笑いました。「ぬれちゃうね」と声をかけると「大丈夫、大丈夫」と部屋に駆け込んでいきました。
- あちらこちらで群れ遊ぶ
雨がやみそうになってきたら、多くの子どもがテラスから外を見上げます。「もうすぐ雨やむね」「やむね」と声をかけてきます。雨がやむやいなや、園庭で泥んこ遊びがにぎやかに始まります。そこは、年少から年長までの笑顔が混じり合う楽しい遊び場です。あっちの部屋、こっちの部屋から子どもたちが次々にやってきて、保育者もハダシで遊びに加わります。「見て、見て」とひとりの子が言うとあちこちから声がかかります。ドロドロ、ヌルヌルとした泥んこの中を転ぶことなく、実に上手に体のバランスをとって遊びまわっています。
遊びで育つ子どもたちの心と体
- 自発的に運動に取り組める
運動能力を高めるために、子ども(特に幼児)は自発的に体を動かすことが大事といわれています。当園の年長さんの一部が行った運動能力測定では、全国平均を上まわる高い数値が出ました。遊びを中心に保育を展開している竹の子幼稚園として、大変興味深いことです。遊びとトレーニング的なことを比べると、やっている行為や運動は同じでも「こころ」の育ちに大きな差があります。誰かに「やりなさい」と言われてイヤイヤやる場合には「言われなければやらない」とか、運動そのものが嫌いになってしまうとかいうこともあるでしょう。
子どもの心と体は、年齢が小さいほど密接な関係があります。体を動かすのに遊びとしてかかわることで、心の育ちも保障されるのです。
自ら育つ力を支える「5つの間」
子どもたちが安心して、ワァーイと群れて遊べる場がどんどん減る一方です。幼稚園は、育ち合う場を大事にしていきたいと思っています。子どもの遊びをしっかり保障するためには、時間・空間・仲間という「三間」が大切といわれます。そこに「手間」と「お茶の間」を加え、子どもたちの自ら育つ力をしっかり支えていきましょう。