2018/4/17
食べることは育つこと
食材への興味や関心が花開く
竹の子幼稚園の給食は、野菜タップリでバランスのよい献立です。毎食、給食調理員さんたちが張り切っています。
できたてホカホカの給食を
- 一人ひとりにしっかり配膳
メニューにきんぴら汁が出た日のこと。うす味のごま風味で、大根、ニンジン、レンコンなどが丁寧に短冊に切ってあります。「やっぱりおいしそうだねー」「ずっといいにおいしてたからね」などなど、お当番さんが配膳するたびに早く食べたい気持ちが言葉になっていきます。
「いただきまーす」と挨拶をするやいなや、嬉しそうに食事が始まりました。「これ大根だよねー」「シャキシャキするね!」「これはニンジン」「グニャーとやわらか」「あっ、レンコン」「あなーのあいたレンコンさん(8分音符)」「これもシャキシャキだ」「あー、おいしいー」「これ糸コンニャクだ」「もじゅもじゅゆらゆらだー」……。なんとも独特な擬音語が、次々と飛び出てきます。言われてみれば、そうそうそんな感じ! と思わずうなずく表現ばかりです。「あ、このお肉はひき肉だよ」「ハンバーグ作るときのお肉だよねー」と会話を楽しみながら、ほとんどの子どもが残さず完食してくれました。このきんぴら汁はどの年次でも大好評で、みんなご機嫌で食が進みました。
豊かさや優しさを育てる場
- 保育者も一緒になっていただきます
「自分の食べている食材に興味や関心を持ってほしい」というのが、本園の食育における大きなねらいのひとつです。食事と向き合う姿は、まさに食材への興味や関心が花開き、食べることを楽しむ様子がうかがえます。子どもたちはこんなに素敵な姿を見せてくれるのです。
その一方で私たちは、何でも残さず食べることだけを押しつけたりしないように気を付けています。それは、味覚過敏や食物アレルギーのある子どもたちのためです。これは子どもの努力で解決できることではありません。専門医とご家庭、本園がしっかりと連携して子どもと関わっていきます。
子どもたちは、日ごろからお互いの違いを認め合って生活しています。「○◯くんは食べられないものがある。△△ちゃんは食べてはいけないものがある」ということを、ごく当たり前に理解し合っていきます。本人もそのことを自覚して食事をします。みんな素晴らしい子どもたちです。食事は食べることだけではなく、人としての豊かさや優しさを育てていく場でもあるのです。