2012/1/17

ヒヤヒヤ、ソロソロのすすめ

緊張感と挑戦が子どもを成長させる

緊張感と挑戦が、子どもの集中力と体力、自信へとつながっていく
緊張感と挑戦が、子どもの集中力と体力、自信へとつながっていく

少し高いところからのジャンプや、棒などによじ登る経験は、子どもにとってヒヤヒヤ、ハラハラする経験です。しかし、その緊張感と挑戦が、子どもの集中力と体力、自信へとつながっていくのです。

ヒヤヒヤ、ソロソロが身体のバランスを育てる

木製の大型積み木を運ぶとき、子どもは積み木を落とさないように注意して、ソロソロと慎重に運びます。自分のイメージするものを積み上げたり組み立てていくときは、バランスを考えて、より集中力を高めていきます。
給食当番でお茶の入ったやかんを運ぶときや、具だくさんの汁物を配膳するとき、ソロソロと距離をとって歩きます。こうした体験が、子どもたちの身体のバランスや目線の集中を育てていきます。

年少児のころは、配膳物の量を調節しないとこぼしてしまいます。しかし年中、年長と経験を積み重ねていくとその成長に目を見はります。床の雑巾がけでも、年長児は走るようにスピードを上げ、バランス良くこなします。

歩くこと、身体でリズムをとって跳ぶこと、走ること、登ることなどは、人が人として自ら身体を支え自立していく基本であることを、日々の子どもたちの生活、活動の場面で強く感じる毎日です。
 

積み木を落とさないように慎重に
積み木を落とさないように慎重に
給食当番ひとつとっても成長の機会
給食当番ひとつとっても成長の機会

幼児期に全身を使った生活体験をさせたい

いま、0歳から6歳の時期が上手く育ちにくくなっているといわれています。前述のような育ちも含め、子どもの身体がしっかりと育つことを支援、援助する環境に赤信号がついているのです。
順序を踏んで育っていない子どもが、突然高いところから跳んだり木に登ったりすれば、落下しケガにつながります。ハイハイをしないで歩いてしまった子どもは、落ちたり転んだりしても自分の身体を支えられず、顔面や頭部を打撲しやすいでしょう。

幼児教育の現場では、子どもたちにケガをさせなことを第一に考えがちで、悩むところです。しかし、本来子どもは少々のことではへこたれません。「あなたのことをいつも見ているよ。大丈夫だよ」という温かい後ろ盾があり、安心感が持てたとき、子どもは少々困難なことでも挑んでいく力を発揮します。小さなケガはつきものです。子どもたちの体験を支えていきたいですね。

少々乱暴な記述と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、竹の子幼稚園では「幼児期に全身を使った生活体験をさせたい」という想いで保育をすすめています。保護者のみなさんは、いかがお考えでしょうか。

ホームへ先頭へ前へ戻る