2012/7/17

人間は体内時計を持つ動物

たくさん遊んで美味しく食べて、ぐっすり眠ってまっすぐ育つ

子どもの睡眠不足を見過ごしてはいけない

先日の夜9時過ぎ、友人と一緒にファミリーレストランへ出かけました。遅い時間にも関わらず、店内はかなり混雑した様子。そして驚いたことに、数人の幼児が両親や家族と一緒に食事をしていました。そのうえ、その子どもたちは喫煙テーブルでタバコの煙にさらされながらの食事……。とても気になる光景でした。

たくさん遊ぶ
たくさん遊ぶ

小児科医として20余年間、乳幼児を見守ってきた東京北保険病院副院長の神山潤(こうやま・じゅん)先生は「子どもの健康を左右するのは、睡眠ではない。体が夜型に移行しても、人間の生物としてのリズムが簡単に変化するはずはない。しかし、遅寝や睡眠不足が心身の成長を妨げ、慢性的なイライラを招くことは、科学的に立証されている」と子どもが睡眠不足環境にさらされていることを見過ごしてはいけないと、強く指摘されています。

睡眠の大切さを確認し、睡眠不足の弊害を理解する

子どもたちによる凶悪事件が起こると、その度に加害者の心の闇や家族の問題が取り上げられます。しかし「生活習慣」については、あまり議論されることがありません。神山先生は「幼児は早起きして三度の食事をしっかりとり、日中はよく遊び(運動)、心地よい疲労感で早く寝る。この当たり前のことを徹底するだけで、問題行動の大半は解消できる」ということも話されています。

プール遊び
プール遊び

いろいろなご家族の都合で、子どもを早く寝かせられないケースもあるでしょう。しかし、それでも保護者が睡眠の大切さを確認し、遅寝や睡眠不足の弊害を理解しているだけで、子どもへの配慮に努力できるのではないでしょうか。

教育方針のベースは“食う・寝る・遊ぶ”

幼稚園選びのために見学に来られる保護者の方に「竹の子幼稚園の教育方針のベースには“食う・寝る・遊ぶ”があります」とお話しすると「えっ!?」と驚かれる方がみえます。しつけや勉強に熱心な保護者の方は年々多くなっていますが、我が子の睡眠には思いのほか無頓着なのではと改めて思う毎日です。

竹の子の子どもたちは、屋外でも屋内でも一年中よく遊びます。年長児は縄跳び、ドッヂボール、ケイドロ、木登り、郵便ごっこ……と感心するほど。園には戸外プールもあり、夏場は毎日水遊び。冬にはコマまわしも楽しみます。年中・年少児は、年長児への憧れが強く、遊びもどんどん広がって行きます。夕食を食べてお風呂に入れば、みんなぐっすり熟睡ではないでしょうか。
私自身が夜更かし族ですので、少し心苦しい思いなのですが……。 

美味しく食べる
美味しく食べる

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