2014/5/20
好奇心がいっぱいの子どもに!!
いろんな体験をして世界は広がる
「こぶたはたべるのがだいすき。うらにわをかけまわることもだいすきでした。でもなによりもなによりもすきなのはやわらかーいどろんこのなかにすわったまましずんでいくことでした。」
どろんこ遊びは魅力的
これは私の大好きな絵本『どろんこぶた』で、子どもたちも大好きです。小さな絵本ですが、くい入るように見つめます。作者アーノルド・ローベルは、子ぶたを通してどろんこ遊びのおもしろさ、楽しさ、大切さを大人に語りかけています。
また『どろんこハリー』の作者ジーン・ジオンも、犬のハリーを通してどろんこ遊びは子どもたちの成長発達に欠かせない魅力的な活動であることを描いています。
- どろんこ遊びは楽しい
遊びのなかで学んでいる
- 子どもは遊んで成長する
入園したての年少さんの中には、砂や土は汚いとか気持ちが悪いといった感覚なのか、なかなか触れない子がいます。しかし、2カ月もすればすっかり竹の子幼稚園の遊びの環境にも慣れ、砂場は毎日大人気です。
年長さんのダイナミックさに圧倒されそうな子どもたちは、園庭のあちこちに砂場あそびセットを持っていきます。そこで遊び場を確保し、思い思いの砂あそび、泥あそびを楽しんでいます。雨あがりにできた園庭の水たまりは神様のくれたプレゼント。泥んこあそび場に変身です。子どもたちは異年齢で関わり合い、刺激を受け合って成長しているようです。
アメリカでベストセラーになり、日本でも話題になったロバート・フルガムの著書に『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という本があります。これは牧師である著者が日々の生活の中で感じたことを記した随筆集。彼が幼稚園で学んだことを自分の生活信条としてつづった一節が、そのまま書名になっています。
子どもの好奇心を理解する
- 子どもの育ちを応援する
子どもたちは「穴」があったらのぞきます。「穴の向こうに何があるんだろう」とワクワクしながら、イメージの世界を広げていくのです。「棒」があったら拾い、それを使っていろいろなものを触って確かめ、探究心を育てていきます。「水」や「土」や「砂」があったら触ります。触ってみたときの快感は全身に広がり、やがて土や砂に水を混ぜ合わせて、いろいろな物を作り出す創造力を生み出すでしょう。
この好奇心あふれる「探求活動」は、大人にとっては少々やっかいです。ついつい「きたない」「汚れる」「危ない」「ダメ」「やめなさい」を連発してしまいます。
近年では、魅力いっぱいの自然素材あふれる戸外での遊びを安心してできる場所がどんどん少なくなってきています。たくさんの好奇心あふれる活動体験を通した、意欲のある子どもの育ちを応援していきましょう。そのためにも、ご家庭と幼稚園がしっかりと理解し合い、協力し合うことが欠かせません。ご意見をお聞かせください。