2014/12/16
むかし井戸端、いま幼稚園
みんなで育ちの環境を考える
保育参観や懇談会では、毎回多くのみなさんにご参加いただいております。子どもたちのことをみんなで語り、成長を喜び、発達課題に気づき、共に育ち合うことの大切さをかみしめられているのではないでしょうか。
井戸端は情報伝達の場でもある
さて、江戸時代から明治初期のころを舞台にしたドラマを観ていますと、必ず井戸端が出てきます。庶民は朝に夕に飲料水の補給やお勝手の洗い物、洗濯にと日常的に共同の井戸を使用します。その度に日常や子育てのことなどのいろいろな噂話が交わされ、時に助け合う姿がそこにありました。この井戸端こそ、子育て中の女性の交流の場であり、老人たちから生活の知恵を学ぶ場であり、さまざまな情報伝達の場であったのでしょう。
現在は各家庭には水道が引かれ洗濯機もあり、いわゆる家事労働を通して日常的に交流することは全くありません。多くの情報はテレビやインターネット、携帯電話、新聞、図書に頼っています。文明の進歩は生活をとても豊かにしてきましたが、子育てをはじめとする日常生活では孤独になりやすい状況が広がってきているように思います。
- 豊かな現代こそ、井戸端を大切に
交流から大切なものを学ぶ
- みんなで育ちの環境を考える
行政の子育て支援は、現在では当たり前のようになりつつあります。人間はやはり語り合い、支え合い、知恵を出し合ってこそ、人間らしい営みなどが伝承されていくのでしょう。
懇談会には毎回多くのご参加があり、いろいろなご意見がそれぞれの子育ての大きな励みになっているように思います。これからも幼稚園をどうかご活用ください。子どもたちが育ちやすい環境をみんなで工夫していきたいものです。