2015/7/21
「自分が好き」な子どもを育てましょう
親との信頼関係で育つ、子どもの自己肯定感
小中学生が荒れたりイライラしたりする背景には、自己肯定感の欠如が指摘されています。そうした子どもの多くが「本気でほめられたことなんてないよ」「うちのお母さん、いつもけんかをしかけてくるような話し方をするんだ」といったことを口にするようです。
子どもの良さを見つけて親子一緒に喜び合う
「自分が好き」と言える子どもには、自己肯定感があります。精神的に安定し、自分の気持ちをコントロールできるのです。そのため、前向きに生活をしている姿が浮き彫りになっています。
それでは「自分が好き」と言える子どもは、どのようにして育つのでしょうか。それは親がわが子の良さを見つけられるような、あたたかな家庭にあるように思います。時にはその良さを親子一緒に「ほらね!」と確かめ合い、喜び合うことで、子どもの自己肯定感が育まれるのです。
「できる、できない」よりも大事な子どもの良さ
- 子どもの良さを見つけるいろいろな機会
実は、このところ少し気になっていることがあります。お母さん方が見つける子どもの「良いところ」が、変化しているように感じるのです。
少し前までは、その子のあるがままの良さを発見していたように思います。例えば、大切に飼っていたハムスターが死んでしまい、一晩中泣いていた優しさ。汚れてしまっていても、大好きなウサギのぬいぐるみを宝物にしていること。また、広告紙やお菓子の箱で作ったものを大事に使っていたり、まんまるにできた泥だんごを喜んで持ち帰ってきたり……。
ところが最近では、ひとりで髪が洗える、本が読める、文字が書ける、縄跳びが跳べた、逆上がりができた……。このような「できる、できない」の物差しが、子どもの良さを見る尺度になってはいないでしょうか。
親への信頼が安心感と自己肯定感を育てる
(8分音符)ぞうさん ぞうさん おはながながいのね(8分音符) という歌を聞いたことがあると思います。「おはながながいのね」という問いかけに、子どもの象が「そうよ かあさんもながいのよ」と答えています。
この歌は「私はお母さんと同じだという信頼感」を堂々と表現していて、素敵だなあと感じます。良かったことも、失敗したことも含めて「あなたはお母さんやお父さんの子どものころとそっくりよ」というメッセージがあります。子どもの安心感と自己肯定感を育てるのに、このメッセージは欠かせないことだと改めて思うのです。
- 親を信頼して育つ子どもたち