2017/2/21
子どもが輝く
子ども自身の育つ力と大人の働きかけ
私たち保育者は、子どもたちに「自分を存分に発揮できるように」と「自分を律すること」の双方を学びとってほしいと願っています。そのために遊び、関わり、体験が十分にできる環境づくりをして、子どもたちの生活と活動を支えているのです。年少、年中、年長となるにつれ、大きく育ってきたと感じると共に、子ども自身が自ら育つ力を発揮し始めていると思います。
子ども自身が心を働かせていけるように
例えば、卒園式では「お行儀のよい姿」を求めていません。「このようなときには、このようにふるまおう」と、自ら心を働かせていける子どもに育ってほしいと願い、発達援助をしています。
その場でのみ「お行儀のよい子」は、叱ったり強制したりすることで実現するかもしれません。しかし、それは本物でしょうか。私たちは、頭ごなしに叱ることをしませんが、甘やかしているのではありません。「そのときにふさわしい言動」を自分で決められるように促していくことを大切にしています。
- 座って先生の話を聞く子どもたち
卒園式に見られる一人ひとりの輝き
卒園式の日は、一人ずつ名前を呼ばれて、園長より卒園証書が授与されます。そのときは、わだかまりのないさわやかな、それでいてしっかりとした返事が保護者のみなさんの耳元に届くでしょう。
証書をいただくときのすっと伸びた姿勢、保護者のみなさんを見るまっすぐな視線。きっと「このとき」でないとできない姿です。実にいい表情で、しかも一人ひとりがその子らしく輝くのです。自分たちが主人公、自分たちの卒園式。節目のときを迎えた子どもたちの誇らしい心を、その姿から感じずにはいられない一瞬です。
小学校に入学しても、それぞれのその子らしさが発揮できることを祈らずにはいられません。
子どもたちの育ちを喜ぼう
- 安心と幸せ感が生む笑顔
保護者のみなさん、バス停などご近所で卒園する年長の子どもたちに会われましたら「大きくなったね。卒園おめでとう」と声をかけてあげましょう。
たくさんの大人が、子どもたちの成長を喜び合えるのは素晴らしいことです。こうした環境は、子どもたちを安心させ、幸せ感を持たせるでしょう。