2017/4/18

はだしで遊ぼうよ!

足裏への適度な刺激で育つ身体

「はだしの子どもが多いですね」と、竹の子幼稚園へ見学にみえた保護者の方が子どもの素足に注目されたことがありました。園庭のあちこちで遊び回っている子どもたちの多くがはだし。その足の裏は砂だらけです。地面に多少の小石はありますが、全く痛がる様子もなく、気持ち良さそうに遊んでいます。靴をはいていた子どもも、いつの間にか靴を脱ぎ、靴下も脱いで、はだしで遊び始めています。

さまざまなはだしの効果

玉川大学文学部教授の野田雄二先生の著書『足の裏からみた体』(講談社ブルーバックス)を読み、次のようなはだしの効果を感じました。
「はだしでいると、靴をはいているときには使われないような関節や筋肉を動かすことになる。体を支えたり移動させたりするバランス感覚が養えるように、足裏への適度な刺激は脳の活性化にもつながる。逆に、はだしで過ごす時間が少ない子は、バランス感覚が育ちにくいため、転びやすくなったり、立っていても体が揺れて姿勢がゆがんだりする恐れもある……」

はだしで歩く子どもたち
はだしで歩く子どもたち

また、甲府市の私立幼稚園で、靴をはいている子どもとはだしの子どもを各20人のグループに分け、歩数計をつけて遊ばせ、1日の歩数を調べた結果も興味深いものでした。はだしの子の平均歩数は1万歩を超え、靴をはいている子の平均歩数は4千歩ほどだったのです。「はだしで地面を踏みしめている安心感や開放感が、子どもたちの行動範囲を広げ、前者の結果につながったのでしょう」という分析に納得しました。

地面を踏みしめて養われるバランス力

洗った後はしっかり足ふき
洗った後はしっかり足ふき

本園に年少で入園したころは、はだしに慣れない子どもも大勢います。ですが年長児の足をみると親指がしっかり育っていて、地面を踏みしめて体を支えていることがよく分かります。
遊んだあとの足洗いもとても上手になってきます。多くの子どもたちが片足で立ち、片手でどこかに支えを探して足をふく姿は立派なもの。これも体のバランス力があってこそです。年少、年中、年長と、雑巾を使って足をふく姿に成長を感じます。
幼児期は身体を育て、生活力を育んでいく時代だと改めて思うこのごろです。

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