2020/2/18

園庭の砂場

物事の多くを体験的に学んでいく大切な時期に

入園希望の方が見学にみえると、施設内をあちこちご案内します。「あの園庭のデコボコは何ですか?」というおもしろい質問がありました。ブランコの前あたりのあちこちに、水たまりのような、水路のような、盛り土のようなデコボコがあり、それを不思議に思われたようです。

ワクワクと心踊る刺激とは?

子どもたちが昼食時間になっていたので、園庭に遊ぶ姿はありません。私も改めて砂場のあたりを見回してみました。遊ぶ子どもたちの手による「治山治水事業」によって、水路や盛り土があちこちにできています。

砂場遊びのお供も各種用意
砂場遊びのお供も各種用意

スコップやシャベル、バケツやザルなどの遊び道具は、それぞれのカゴに片付けられていました。見学のお子さんを抱っこしているお父さんに、砂場遊びの子どもたちの様子などのエピソードを交えながらお話しすると、とても興味深く聞いてくださいました。
最近では、園庭が人工芝で敷き詰められているところもあります。もちろん広々とした砂場はありません。砂ぼこりは少なく、汚れることも少ないでしょう。しかし、土の匂いもなく、虫も出てきませんし、水たまりもありません。これでは、ワクワクと心踊る刺激もありません。私はそう思います。

群れ遊ぶことは、自然学習と人間学習の宝庫

水たまりは最高の遊び場
水たまりは最高の遊び場

ある日の誕生会の午後です。あちこちに賑やかな遊びの群れができていて、そこにお父さんやお母さんもすっかり紛れ込んでいます。担任がなかなか見つけられないほど、子どもたちがのびのびと遊びに興じています。
みんなで群れ遊ぶことは、自然学習と人間学習の宝庫です。自然学習は、センス・オブ・ワンダー「自然ってすご~い。なんでこうなってるんだろう?」と学ぶ意欲の原動力になります。友だちとの衝突や仲直りといった人間学習もまた、自己肯定感と他者に対する優しさを学ぶチャンスであり、やがてそれは子ども自身から芽生える道徳観を育てていくのだろうと思います。
幼児期は、物事の多くを体験的に学んでいく大切な時期です。子どもたちにさまざまな体験の場を提供し続けるのは、努力と工夫がどれだけでも必要な時代です。保護者のみなさんの深いご理解とご協力なしでは、到底できないこともあります。どうぞよろしくお願いします。

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