2018/2/20
手のひらタッチのぬくもり
子どもも大人も心が“ほんわり”とする瞬間
降園時間になると、子どもたちがそれぞれの集合場所に集まってきます。友だちと手をつなぎ、列に並ぶ順番を確かめたり、子ども同士で忘れ物はないか、トイレに行っておいた方がいいかを気にかけたり。その仕草一つひとつに育っていく素晴らしさを感じます。卒園式も間近の年度末ともなると、入園のころを思い出せないくらい成長している子どもたちです。
気分のバロメーターのような手のひらタッチ
- 並んでバスに乗り込む子どもたち
子どもたちは「せんせー、ばいばーい!!」と、次から次へと声をかけてくれます。私も「さようなら、ばいばーい、また明日ね、待ってるね」と手を振ってこたえます。そして、そのままお互いの手をポンッと合わせて、手のひらタッチをします。
誰に教わったわけでもないこの動作。別れ際のちょっとした儀式のようで、お互いの言葉と気持ちが重なり合い、心が“ほんわり”とする、そんな瞬間です。タッチの仕方もさまざまです。元気のよい年長さんのタッチは手のひらめがけて力いっぱいタッチ! ちょっとヒリヒリ感が残るくらいの力強さです。ゆったり静かな子は目と目を合わせ、呼吸を合わせてやさしいタッチ。時には両手タッチをして、そのまま握手。その日、その時の気分でタッチの仕方や表情も変わるので、まるで気分のバロメーターのようでもあります。
子どもと大人のちょっとした触れ合い
- たくさんの親子が行き交う帰り道
いつも何げなく竹の子幼稚園で行われている手のひらタッチは、子どもと大人のちょっとした触れ合いとして、大切でとってもすてきな瞬間だと感じています。手と手を重ねたとき、お互いに“ほんわり”とする感覚を合わせて、心の中の言葉も相手に伝わったような気持ちになります。手のひらタッチは、あわただしい日々の生活の中で、子どもも大人も忘れてはならない大切なことを思い出させてくれるようです。
子どもたちにとっては、触れ合いを求めたときにこたえてくれる大人がいつでも周りに、しかもたくさんいてくれる。そんな環境こそが大切です。たくさんの保護者やご家族のみなさんが本園にお越しいただき、幸せな環境をつくってくださることに、心から感謝しています。